杜撰ですねぇ。

東京は京都と呼ばれていた…比でミス満載の教科書回収

 【マニラ=中谷和義】フィリピン教育省はこのほど、高校2年生用の歴史教科書「アジア」の回収を決めた。

 この教科書は同省の検定を経て公立校で7年間使われてきたが、今年9月に民間の教育関係者から「431か所の間違いがある」と指摘を受けた。115万冊の回収費用は数千万ペソ(1ペソは約2円)に上ると見られ、同省は出版元に経費を請求することにしている。

 間違いを指摘したマニラの私立学校経営者アントニオ・ゴ氏(52)によると、この教科書には「日本の首都東京はかつて京都と呼ばれた」「現存する万里の長城の長さは170マイル(約270キロ。実際は約2400キロ)」などの記述がある。

 なかには「ユダヤ人は通常差別されているが、これはドイツ人殺しなどの過去があるためだ」などと、ナチスによるユダヤ人虐殺の加害者と被害者を取り違え、反ユダヤ主義を擁護しているとも受け取れる説明すらあった。

 教育省は新しく書き直した教科書を来年1月までに全国5700の公立校に配布する予定。ゴ氏は「教育省の決定は歓迎する」としながらも、「ほかにも間違いだらけの教科書はたくさんある。1冊の検定にわずか2人の担当官が計2週間を費やすだけという現行制度を見直すべきだ」と指摘している。
(読売新聞) - 12月18日0時34分更新

431箇所とは何とも大胆です。
日本でもかなり前、新潟県の何処かの村で、
「雪国はつらつ条例」が「雪国つらいよ条例」と誤記されたという話がありましたが、
何処の国でも似たようなことはあるようです。
まぁ、人間だから仕方がないと開き直ってしまえばそれまでですが…。


しかし、こんな杜撰なものが7年間も誰にも気づかれずに使われていたというのは
信じられない話です。
生徒だって、問題集や参考書の記述と矛盾していると気づく人が
1人くらいはいたような気がするのですが。
わたしが想像するに、
ただ今まで上層部に報告されなかったというだけのことなのでしょう。
おそらく現場レベルではこういうことが頻繁にあって、
その度に教師が誤りを指摘する、という感じで
授業が進んでいたのではなかろうかと思います。
…そう信じたいと思います。


「現行制度を見直すべきだ」と言っている人がいるようですが、
それ以前の問題として、執筆担当者の腕を上げる方が先のような気がします。


日本の教科書検定は…大丈夫なのでしょうか。気になります。